インプラントについて

インプラントの信頼性 − 治療はうまくいかないこともあるのですか?

以前はうまくいかないケースもありましたが現在はうまくいかないことはほとんど無くなっています。確かにインプラントが歯科臨床に応用されはじめた当時は、前項でも述べたようなプレードタイプのインプラントや骨膜下インプラントが主流であり、実践的な情報も少なかったために成功率は高いとはいえませんでした。

しかし、現在のチタンベースの歯根型(ルートフォーム)インプラントが主流になってからは10年以上の経過の長期症例で90%以上の成功率を誇っています。クラウン・ブリッジ(P49、図5−5・参照)、入れ歯や従来の歯冠修復治療と比べても現在のインプラント治療はお口に新しい歯を取り戻すことができる優れた安定度の高い治療法と立証されているのです。

また、チタンという金属は生体内での安定性がとても高く、骨との生着状態はオッセオインテグレーション(骨統合:図9−5・参照)と定義されて高い評価を得ています。このオッセオインテグレーションという概念が近代インプラントの歴史を塗り替えたといっても過言ではありません。

このことからチタン製の歯根型(ルートフォーム)インプラントは「オッセオインテグレーション・インプラント」とも呼ばれます。オッセオインテグレーション・インプラントの原型となるシステムは1965年にスウェーデンで最初に歯科治療に応用されました。この患者さんは約40年間経過の長期症例で現在もご健在で、インプラントもまったく問題なく機能しています。これはある意味、天然歯の寿命にも迫る勢いなのです。その後のオッセオインテグレーション・インプラントは、日本国内でもさらに改良されて生体内安定性や維持力、美しさも数段高まっています。